給食の大量調理で大変なメニューってある?と聞くと必ず上位に上がるのが「焼きそば」です。
家で2、3人分を調理するのは簡単なんですけどね。さっと具材を炒めて麺を入れて少し水を足して火を通して調味料を混ぜるだけ。数分で完成ですよ。
ですが、数百人分の焼きそばを調理するのは大変なんです。
給食の大量調理の基本である2時間前喫食を目指す為に限られた時間の中でベストな方法で調理しなくてはいけません。
また、スチコン(スチームコンベクション)で調理するのか回転がまで調理するかで全く違う「焼きそば」になります。
スチコンで調理すると野菜の量が多いので水っぽくなります。回転がまで調理すると麺が釜にくっついて取れないんです。
厨房の設備によって調理方法は変わりますが「大量調理の伊達メガネ」がオススメの調理方法をお伝えます。
給食の美味しい焼きそばの調理
美味しい焼きそばを調理する為の設備は「回転がま」しかありません。
もちろんスチコンで調理してもいいでしょう。しかし「焼きそば」のソースの香ばしい感じを出すには回転がまの方がいいです。
スチコンだと「ただ混ぜた」だけになってしまい少し味気ない感じになります。炒めた感じがないんですよ。
ですが、スチコンだとセットした後は他の作業ができるので助かるんですけどね。
スチコンの場合は「肉や野菜」と「麺」を分けてホテルパンに入れてスチコンで加熱してから、具材と麺とソースを合わせて再度スチコンで加熱して完成です。
スチコンの種類で加熱の調整(温度や時間)は必要ですが簡単です。
ただ今回の記事では「美味しい焼きそば」の調理をお伝えしたいので150人分を「回転がま」で調理する方法をお伝えします。
回転がまの大きさにもよりますが150人分の焼きそばなら一度で調理ができますよ。
焼きそばの食材
大量調理で150人分の焼きそばを作るための食材を紹介します。具材はお好みで「イカ」や「もやし」を入れても美味しいですよ。
具体的な分量や調味料は味見をしながら調整が必要となります。提供する献立によって焼きそばの量も違ってくると思いますので、あくまで参考程度に見てください。
150人分の焼きそばの食材
- 中華麺(蒸し焼きそば):約10kg
- 豚肉(薄切り):約3kg
- キャベツ:約4個(角切り)
- にんじん:約8本(千切り)
- 醤油:大さじ1杯×150人分
- オイスターソース:大さじ1杯×150人分
- みりん:大さじ1/2杯×150人分
- ごま油:大さじ1/2杯×150人分
- しょうが:約100g(みじん切り)
- にんにく:約50g(みじん切り)
- こしょう:お好みで
大量調理で焼きそば
回転がまで調理するとホントに麺がくっついて大変なんです。ポイントは麺を野菜などの具の上で火を通してから予熱で炒めるです。
また、最初の具材を炒める時も回転がまを温めてから具材を入れるのでなく具材を入れてから加熱を開始しましょう。それだけでも回転がまにくっつくのを防げます。
回転がまで焼きそばの手順
- 回転がまにごま油としょうがとにんにくを入れて混ぜます。まだ加熱はしないです。
- 豚肉を入れてから加熱を開始。色が変わるまで炒めます。
- 豚肉に火が通ったらキャベツとにんじんを加えて混ぜてから火を弱めて蓋をします。少し蒸らす感じですね。
- 少し野菜がしんなりしたら回転がまの中で具材を混ぜてから少し広げて中華麺を具材の上に広げてのせます。
- 再び回転がまの火を強くして麺が蒸し焼きになるように蓋をして加熱します。野菜の水分によって少し水を足すなどして蒸し焼きが出来るようにします。
- ある程度麺に火が通ったら、醤油とオイスターソース、みりんを加えて調味料が全体になじむように混ぜます。
- 具材と調味料が混ざったら火を止めて予熱を利用して炒め続けます。
- こしょうで味を整えて完成です。
まとめ
回転がまによって多少の火力調整は必要ですが、高温で炒め続けると麺が釜にくっついてしまって大変になります。
それから、あまり長いこと野菜に火を加えると水分が出てしまって麺がブヨブヨになるので気をつけましょう。
何が正しいかは価値観や見方によって変わりますが「焼きそば」をなるべく美味しく食材を無駄にせずに大量に調理する方法の一つであると思います。
量が多くて混ぜづらい場合は、具材を炒めた後に麺を入れるタイミングで具材を半分ほど取り出して2回に分けて麺を入れて炒めるのもいいですよ。
ぜひお試しください。