子供から大人まで大人気の親子丼!鶏肉に味が染み込んで卵がフワッとしていて美味しいですよね。
給食の大量調理でも親子丼を提供することは多いです。
ただ親子丼を大量に調理するのは少しコツが入ります。それに卵を使用しているので家庭やお店と違ってしっかり火を通さないといけないんです。
ただ卵に火を通すと言っても限度はあります。なかには残念な人もいまして、毎回のように卵が焦げ付くまで火を通している人もいるのです。
給食の親子丼の大量調理もちょっとしたことで結果は変わります。ポイントは3つありますので、そこだけは見てくださいね。
残念な人の親子丼とは
はじめに残念な人の親子丼を紹介しますね。どんな親子丼かというと肉は硬く卵はバッサバサで焦げた味のするとても残念な親子丼を作ってました。
親子丼のいいとこを全て無くしたような親子丼です。
「大量調理の伊達メガネ」はとても悲しい思いをしていたのですが、その現場には手伝いで行っていたのであまり言えなかったのが辛かったですね。
しかも、残念な人はその現場の責任者だったので余計にどうしようもなかったです。そんな人を責任者にした会社の問題ですね。
少なくとも調理で大きな失敗をしないのが調理の責任者に選ばれる理由の一つなんだと思います。その料理を口にする利用者さんの事を考えていない会社だったのが残念です。
会社や法人で役職についている方にしっかり考えてもらいたいとこです。
その調理が一般の給食調理員が目指すべきものでいいのですか?
美味しい親子丼とは
皆さんが思う美味しい親子丼ってどんな感じです?
これは「大量調理の伊達メガネ」の主観ですが、甘辛の味で鶏肉に味が染み込んでいて卵がフワッとしている事です。
考えただけでガッツリいきたいですね。
これを大量調理でやるのに難しいのが卵をフワッとさせる事です。
甘辛は調味料の割合ですね。そして鶏肉に味を染み込ませるなら炒めずに調味液を作った中で火を通せば出来ます。
鶏肉を炒めてから調味液を入れる方法もありますが、味を染み込ませるのに長い時間をかけてしまって肉が硬くなってしまいます。
煮込むだけの方法で調理すればプリプリでジューシーになります。
そして卵をフワッとさせるのには2、3回に分けて卵を入れて半熟の状態で仕上げるですね。ただ大量調理では半熟での提供は食中毒のリスクがあるので出来ないんです。
そこで使うのが片栗粉です。トロミをつけた状態で卵を入れるフワッとしますよ。
親子丼の食材
親子丼の食材と言えば鶏肉と卵と玉ねぎですね。それからみつばを入れて完成です。
人参やしめじを入れる場合もありますが、今回はど定番の食材で150人分を想定して紹介します。
- 鶏もも肉(2cm角):約6キロ
- 卵:約5キロ
- 玉ねぎ(薄切り):約9キロ
- みつば(3cm幅):700グラム
- 醤油:約2キロ
- 砂糖:約1キロ
- みりん:約1キロ
- だし:約300グラム
- 水:16リットル
- 片栗粉:約400グラム
あくまで目安として考えてください。提供する量や献立内容によって調整が必要です。
給食の親子丼の大量調理
給食の大量調理での親子丼のポイントは3つあります。一つ目は火加減です。それからすでに話をした片栗粉を入れる事です。そして卵を複数回に分けて入れる事です。
- 調味液(醤油、砂糖、みりん、だし、水)を回転釜に入れて沸かします。
- 調味液が沸いたら鶏肉を入れて火をとおしていく。鶏肉がくっついて固まらないように注意してください。
- 焦げないように注意しながらあくもとりましょう。
- 鶏肉に火が通ったら玉ねぎを入れて少し煮込んで味を見て調整します。
- 【ポイント1】水溶き片栗粉でトロミをつけます。トロミをつけるときはダマにならないように2人で協力して混ぜながら入れましょう。一人でやる場合は火を止めてから水溶き片栗粉を入れて混ぜてから再度火をつけましょう。
- 【ポイント2】火を強くして沸騰させて卵を入れる準備をします。中途半端な加熱状態で卵を入れると煮汁と混ざって濁ってしまうので必ず卵を入れる前に温度を上げましょう。
- 【ポイント3】卵を4、5回に分けて流しいれます。表面に回し入れて卵がかたまってきたら少し混ぜてまた卵を表面に回し入れて固まってきたらまぜるを繰り返しましょう。
- 最後の卵を入れたらみつばを入れて火を止めます。予熱で火を通して完成です。
完成したら回転釜からすぐに出してください。予熱で卵に火が入りすぎてしまうからです。
まとめ:親子丼のポイントは「火加減」「片栗粉」「卵を分けて入れる」
調理する人で大きく違ってくるのが親子丼です。再度お伝えしますがポイントは「火加減」「片栗粉」「数回に分けて卵を入れる」です。
そんな親子丼の給食での提供方法は様々です。
ご飯の上にのせて完成した状態で渡すのか、現場の人や利用者さんが後からご飯の上にのせて食べて貰ったりと提供方法は様々です。
ただ福祉施設などは現場に鍋で渡してそこで保温プレートなどで保温する場合があるんですよ。
その時に、あまりにも高温の設定で保温してしまうと水分も飛んで卵もバッサバサになってしまいます。
現場との連携も必要なんだなーと感じた出来事です。
最後になりますが、全ての給食調理員に見てほしいものがあります。それはドラマ「おいしい給食」です。
この親子丼のページは多くの人が見にきています。多くの人が「おいしい給食」を提供しようと考えているので「大量調理の伊達メガネ」は嬉しく感じています。
ドラマ「おいしい給食」には給食調理員が持つべきプライドを感じる事が出来ます。別のページで紹介していますのでご覧になっていただければと思います。