こんにちは「大量調理の伊達メガネ」です。
野菜のボイル(茹でる)の中で難しさNo1が冷凍ブロッコリーです。油断すると茹ですぎてすぐボロボロになってしまいます。
それをふせぐ一番簡単な方法はスチームコンベクション(スチコン)で蒸すことです。
スチコンの種類によって蒸し時間は変わりますが、大体10分弱でちょうどよく加熱することができます。
色も鮮やかで蒸すことにより栄養も残るのでオススメの調理方法です。
ですが大量にスチコンで蒸すのは少し大変です。多くの穴あきのホテルパンを使用するので洗うのも一苦労。
今回は冷凍ブロッコリーの正しい茹で方と、ブロッコリーの給食の献立についてご紹介します。
冷凍ブロッコリーが難しい理由
- 過度な茹で加熱による食感の損失:
- 冷凍ブロッコリーはすでに加熱処理されている事が多く茹でると柔らかくなりやすいです。茹で過ぎると、食感がふにゃふにゃになり食べづらくなります。
- 茹で時間の難しさ:
- 冷凍ブロッコリーは解凍してから茹でることなく直接茹でる必要があります。しかし、茹で時間を調節するのが難しいため茹ですぎや茹で足りないといった問題が生じやすいです。
- 茹で汁の温度変化:
- 一度に多くのブロッコリーを茹でると温度が下がり均一な加熱が難しくなります。一部のブロッコリーが過度に茹でられたり、一部が生のまま残ったりする可能性があります。
冷凍ブロッコリーの茹で方
冷凍ブロッコリーは既にある程度加熱処理されていることが多いため過度に調理すると色や食感が損なわれることがあります。
茹で時間を短く
- 冷凍ブロッコリーはすでにブランチング(さっと茹でること)されていることが多いため、茹でる時間は短くて済みます。大体の目安は、沸騰したお湯に入れてから1〜3分程度です。食感が柔らかくなりすぎないよう、時間を短く保つことがポイントです。
解凍は不要
- 冷凍ブロッコリーを使用する際は、解凍せずにそのまま調理に使用します。解凍すると水分が出てしまい調理時に食感が悪くなる可能性があります。
多めの沸騰したお湯
- なるべく多めのお湯をしっかり沸騰させてから冷凍ブロッコリーを入れます。これにより、温度の急激な変化でブロッコリーの色が鮮やかで食感も良好に保たれます。また多めのお湯を使用することでブロッコリーを均一に茹でます。
茹でた後にすぐ冷ます
- 茹で上がった後、すぐに冷水にくぐらせることで色鮮やかさ食感を保つことができます。特にサラダなどの見た目を重視する場合におすすめです。
【給食の献立】ブロッコリーの調理
150人分を想定していますが提供する量や献立、主菜や副菜などによって量は変化します。あくまで目安として参考にしてください。
ブロッコリーのガーリックソテー
材料:
- 冷凍ブロッコリー 12kg
- にんにくチューブ 200g
- オリーブオイル 2kg
- 塩 70g
- こしょう 適量
- レモン汁 少々
作り方:
- 冷凍ブロッコリーを、さっと茹でて冷水にとって冷ます。
- 回転釜にオリーブオイルとにんにくを入れて熱します。
- にんにくに火が通ったらブロッコリーを加えてサッと炒める。
- 塩、こしょうで味を調え、最後にレモン汁を振りかける。
ブロッコリーの冷製サラダ
材料:
- 冷凍ブロッコリー 12kg
- トマトダイス缶 5kg
- 玉ねぎ(薄切り) 2.5kg
- オリーブオイル 1.2kg
- レモン汁 800g
- 塩 90g
- こしょう 適量
作り方:
- 冷凍ブロッコリーと玉ねぎを、さっと茹でて冷水にとって冷ます。
- ボウルにオリーブオイル、レモン汁、塩、こしょうを混ぜてドレッシングを作る。
- ブロッコリー、トマトダイス、玉ねぎをドレッシングと和える。
ブロッコリーのキムチ炒め
材料:
- 冷凍ブロッコリー 12kg
- キムチ 6kg
- 豚肉(薄切り)8kg
- ごま油 700g
- 醤油 300g
- みりん 1kg
- 酒 1kg
作り方:
- 冷凍ブロッコリーを、さっと茹でて冷水にとって冷ます。
- 回転釜にごま油を熱し、豚肉を炒める。
- 肉に焼き色がついたら、キムチを加えて炒める。
- ブロッコリーを加えてさっと炒め、調味料を回し入れて味を調える。
まとめ
扱いづらい冷凍ブロッコリーですが、逆に茹ですぎた方が喜ばれる職場もあります。
それは「福祉施設の厨房」です。いわゆる「老人ホーム」の方へ提供する給食です。
利用者の方は高齢なため基本的に柔らかく調理する必要があるからです。そのため「給食の大量調理」の中でも初心者や未経験者でも対応しやすい職場です。
ただし、見た目がぐちゃぐちゃにならないように気をつけてください。
なぜ老人ホームが未経験者にオススメなのかは別のページで紹介していますので興味のある方はご覧ください。