こんにちは「大量調理の伊達メガネ」です。
新しい年度が始まる時って大変ですよね。だって個人目標を考えなくてはいけないですから。
福祉施設や保育園、病院などの直営の厨房での経験がある方はご存知だと思いますが、大抵の給食調理員の職場は、評価を決める取り組みが2つあります。
1つ目が予め決められた項目に対して出来ているかを問われる「自己評価シート」と、そしてもう一つが自ら考えて決める「個人目標」です。
もし「そんなのないけど」っていう職場はちょっと危険かも。特に自己評価シートがない職場は組織として機能していない可能性があります。
自己評価シートがない職場がなぜ危険なのかについては別のページで紹介していますので興味がある方はご覧ください。
初年度の個人目標は楽なんですけどね。
だって仕事を覚えることが目標ですから。簡単にいうと「調理手順を覚える」「盛り付けを覚える」「洗浄方法を覚える」とかです。
2年目以降は、仕事は覚えていて当然なんで新しく目標を掲げなくてはいけません。「大量調理の伊達メガネ」も多くの個人目標を掲げて取り組んできました。
個人目標については資格と合わせて取り組む方法を別のページで紹介していますので合わせてご覧ください。
今回は「大量調理の伊達メガネ」が掲げた個人目標をお伝えしますので参考にしていただければと思います。
目標の立て方もポイントがあります。それだけでも読んでいってね。
給食調理員の自己評価とは
まず自己評価シートというのは組織全体に適応されるものと部署だけに適応されるものがあります。
挨拶や身だしなみ、勤務態度などは組織全体で共通しての評価となります。
それに加えて部署ごとでの評価があります。給食調理員だと「衛生面」や「下処理」、「調理」などについての評価項目があります。
基本的には予め評価項目が設定されているので、その項目に対して「出来た」「出来なかった」を自己判断して評価していきます。
もう少し説明すると3段階ぐらいに分かれている事が多かったです。「よく出来た」「だいたい出来た」「出来なかった」です。
多いところだと「説明や教える事が出来る」「よく出来た」「だいたい出来た」「出来ない事が多かった」「出来なかった」の5段階評価です。
少し手間なのが「なぜ出来なかったか?」です。
出来なかった理由と対策を考えて次回の評価ではどういう結果を目指すのかを書かなければいけません。
自己評価シートの所感などに全く別のことを書く人もいますが、それは間違っています。自己評価の項目に対して説明するためにあるのが所感なんです。
そこに「もっと現場の食事している様子を見に行きます」とか「先輩の仕事をよく見ます」とか書くのは滑稽なんです。
なぜ、その評価になったのかを書くんです。難しく言うと「分析」、簡単に言うと「言い訳」ですね。
でも、それだけだと寂しいので、次は「これ(対策)」をやってみるので結果を変えますと付け加えるんです。
そして良い結果が出ればOK!
悪い結果なら再び「言い訳」と「対策」です。次に繋げることが重要です。
個人目標の立て方と取り組み方
個人目標って自分で立てる目標だから何でも良いと思っていません?
複数の目標を立てるなら1つぐらいは好きなことでもいいかもしれませんが、基本的には所属している組織(法人や企業)の目標に沿っていなければいけません。
そして、その組織の目標に沿って立てられた部署(厨房)の目標を見る必要があります。
それらに沿った内容の目標を立てることによって社員一人一人の取り組みが組織としての力になります。
とりあえず部署の目標に沿った個人目標にしていれば問題ないです。
組織全体や部署の目標がなければ法人理念や部署理念などがあると思いますので、それを前提に作成すれば良いです。(そんな事は絶対ないとは思いますが...部署の目標がないのに個人の目標をやるのは変な話ですから)
簡単に説明しますと厨房の目標の一つに「残食を50%減らす」とあったとします。
その部署目標に対して個人で取り組めることは何かって事です。
色々あると思いますが具体的な行動にした方がいいです。
残食が多い献立がわかっているなら「調理方法の変更案を出す」「別の調理方法を試す」などして新しい調理方法を取り入れる。
他には「食材の特徴を知る」「食材の切り込み方法の変更」とか様々なことが考えられます。
食材の中でも冷凍の食材は同じ食材でも業者によって違うので特徴を捉えて調理するのは効果的です。それから食材の切り方によって見た目や味の入り方も違うので面白いですよ。
そして同じ改善案でも目的が違えば全く別物になります。
「食材の切り込み方法の変更」という改善の場合だと「切り込み作業の短縮」「調理時の加熱時間の短縮」「料理の見た目をよくする」「誤嚥をふせぐ」など目的に応じて変わります。
「目標」に対して「何を」どういった「内容」で目指すのか意識して取り組みましょう。
本当は数字を入れるのが良いのですが、そこまで求められたことはなかったです。簡単なとこでいうと月に3件以上やるとかです。
数字を入れた方が取り組みが出来たのかがわかるのでいいんですけどね。ただ数ばかり追っても問題なので「量と質」です。
細かいところは上司や先輩に相談すれば良いと思いますが、部署の目標に対して個人の目標を立てることが重要です。その結果、自らの知識や技術も上がり部署の評価も上がります。
給食調理員の個人目標の例
「大量調理の伊達メガネ」が立てた個人目標を失敗したなという事も含めていくつかお伝えします。
部署の目標によって個人目標は変わってきます。また新人と中堅やベテランでは目標も変わってくるでしょう。
なるべく最初の頃に取り組んだ内容をお伝えしますが、あくまで参考にして現状の状態にあった目標や取り組みに変えてください。
また、資格の取得を個人目標に取り入れた事例については「給食調理員に役立つ資格!資格取得は個人目標に最適です」で紹介しています。
衛生管理の徹底で安心安全な食事の提供
取り組み内容としては日常だけでは清潔に出来ないとこの洗浄。
食器や調理器具などを定期的な洗浄や消毒を行いました。食器は月に一回は行っていました。回転釜やスチコン、フライヤーなども順番を決めて洗浄しました。
特に食器は黒ずみなどが目立ってきてクレームにもなります。目立つ前に定期的な洗浄を行なってクレームをなくすことを目指しました。
これは見事にクレームの数が減ったので取り組みとしてはよかったです。
また新しい食器を購入する時に汚れが落ちやすい丸型の食器を使用することにもつながりました。四角い食器は隅に汚れが残りやすいんです。
料理の見栄えをよくして利用者の満足度を向上
取り組み内容としてはそれぞれの料理の使われる食材の切り込みの仕方やサイズの調整。
例えば和え物に使われる食材が千切りと銀杏切りが混じっていて切り方がバラバラだと見栄えが悪かったりします。
それから大根とにんじんを単純に銀杏切りにするとサイズが違ってしまうので大根の方を人参のサイズに合わせるようにします。
毎月チェックして取り組む献立をリストアップして上司に承認を貰って実行を繰り返しました。思ってたより利用者さんには気づいてもらえなかったので自己満足に近かったかもです。
それに顧客満足度を図るための指標となるデータがなかったので、上がったのか下がったのかも分かりませんでした。
ですが、それをきっかけに残食を捨てる前に重さを測ってデータとして残すことになったので思い出深い取り組みでした。(主任より上の課長が言い出したのでびっくりしました)
作業工程を見直してプラスαの仕事
取り組み内容としては調理や盛り付けの工程を見直して時間短縮の方法を探りました。
例えば調理前の準備を効率化したり調理器具の配置を工夫したりする。作業工程を見直して時間と労力の無駄を減らす事で新しい取り組みができるよう目指しました。
最初は良かったのですが、途中からアイデアが出なくて作業効率化が進まなかったです。というより、基本的によく考えられている作業内容になっていました。
気になっていた幾つかの作業内容を変えてしまったら後が続かなかったです。
ただ年度が終わる間際に先輩から幾つかアイデアを聞いたので、一人で悩んでたのが一番の失敗でした。もっと早く相談していれば改善出来たことも多かったです。
また、プラスαとしての仕事を明確に決めていなかったので、簡単な掃除や整理する事が多かったのも少しもったいなかったかもです。
まとめ:複数の個人目標なら資格取得もいいかも
基本的には個人目標であっても部署の目標に沿っている必要はあるとは思いますが、上手く繋げることが出来るなら個人的なスキルを磨くこともありです。
というか「大量調理の伊達メガネ」は個人目標を利用して知識や技術を身につけたところあります。
職場や上司の方さえ納得してもらえれば仕事として身につける事ができます。つまり職場で取り組むことも出来るんです。
よくやったのが試作として新しい料理やおやつを作ったのが面白かったです。シュークリームは意外と簡単だったなー。
あとは、介護食やコミュニケーションについても学びました。
介護食の食形態は「日本摂食嚥下リハビリテーション学会嚥下調整食分類2021」という分類表があるんですけど知っています?
それから、給食の大量調理は多くの人と協力して行う仕事です。報連相はコミュニケーションスキルが高いと上手くいって仕事にもメリットがあるんです。
介護食やコミュニケーションについては資格講座もあるので取得を目指すのも面白いと思いますよ。ただ仕事に関係のない資格はやめてくださいね。
個人目標の取り組みで資格の取得を目指す方法については、「給食調理員に役立つ資格!資格取得は個人目標に最適です」で紹介していますのでご覧ください。