
6月の給食だより、何を書いたらいいの…?
そう悩んでいるあなたへ。
大量調理の伊達メガネです。
6月は保育園の給食だよりを作るうえでネタが出にくい月として、多くの先生方や調理員さんが頭を抱える時期なんです。
でも大丈夫。
現場で実際にウケが良かったネタや、季節感を取り入れたテーマ、食育とつなげるアイディアをギュッと詰め込んでご紹介します。
今回は、現役の給食調理員である「大量調理の伊達メガネ」が、過去の実例や保護者の反応なども交えて、すぐに使える6月号ネタや、ちょっと差がつく食育コーナー、楽しさをプラスする演出アイディアなどをご紹介します。
読めば「6月って意外とネタの宝庫だったんだ!」と、きっと思ってもらえるはず!
給食だよりのネタや作成については「月ごとの保育園の給食だよりのネタやアイデアとアドバイス」でも紹介していますのでご覧ください。
はじめに:6月の「給食だより」が一番ネタに困る理由

ネタ不足に共感!みんな悩んでいる6月の壁
給食だより担当になったばかりの人も、ベテラン調理員さんも、6月の便りはちょっと憂うつになる…そんな声を聞きます。
なぜ6月はこんなにも書きにくいのか?その理由をひもといてみましょう。
理由①:梅雨でイベントが少ない!
6月は梅雨の真っ只中。遠足や園庭あそびなど、子どもたちのワクワクするようなイベントも雨のせいで中止になりがちです。
給食だよりは行事と絡めてネタを作るのが定番なので、行事が少ない=書ける内容も減ってしまうんですよね。
理由②:運動会や夏祭りの「狭間の月」
5月は運動会、7月は七夕や夏祭り…イベントが盛りだくさん。
でも6月はその合間で、特に目立ったビッグイベントがありません。
これがまた「何を書こう?」の迷子になる理由。
季節感を出すのも難しいタイミングです。
理由③:食材もなんだか地味…旬が見えにくい!
春の山菜や夏野菜のはざまでもある6月。
「春キャベツの時期も終わりだし…」「トマトもまだ本格的じゃないし…」と、レシピのインパクトも出しにくく、特集を組むのがちょっと難しく感じてしまいます。
でも、ここがチャンス!
こんな中途半端な6月だからこそ、実は「生活習慣」や「健康」をテーマにした食育的なアプローチがしやすいんです!
保護者も「ためになる」「へぇ~!」と反応してくれるので、行事に頼らずにしっかり内容が作れますよ。
給食だより6月号で使えるテーマ・ネタ10選【すぐに使える】

6月の「給食だより」にピッタリなネタを10個ご紹介します!
実際に保育園現場でウケがよく、すぐに使えるテーマばかり。
季節感や行事だけじゃなく、保護者とのつながりや園児の気づきにもつながる内容をまとめました。
見出しごとにサッと差し込めるので、ネタ切れに悩んだときのお助けリストとしてどうぞ!
1. 梅雨の過ごし方:湿気と体調管理、食中毒予防メッセージ
6月といえば、やっぱり「梅雨」
じめじめとした日が続き、食欲も落ちやすく、食中毒リスクも高まる季節です。
給食だよりでは、そんな梅雨ならではの体調管理や衛生への意識を高める情報が喜ばれます。
▼ネタ例:
- 湿気と食中毒に注意!調理場でも毎日の「温度チェック」「手洗いの声かけ」を実施中
- 食欲が落ちるこの時期には「さっぱりメニュー」や「のどごしの良い食材」で工夫しています
- ご家庭でも「お弁当やおにぎりは早めに食べる」「調理器具をよく乾かす」などの声かけを
- 園では「食材の保管温度」や「まな板の使い分け」も徹底して安心・安全を守っています
ちょこっと豆知識:
湿気が多い日は体が重だるく感じやすいもの。
そんなときこそ「梅干し」や「酢の物」でスッキリメニューに!
園では、さっぱり味の副菜や汁物で工夫してます。
2. 紫陽花・カタツムリ:子どもが喜ぶイラスト+梅雨食材の紹介
季節感を取り入れたイラストやコラムは、給食だよりを手に取ってもらう入り口になります。
6月は紫陽花やカタツムリといった、梅雨ならではのモチーフを使って読みやすくかわいく仕上げるのがコツ!
▼ネタ例:
- 見開きや余白に「紫陽花の花」「葉っぱの上のカタツムリ」のイラストをあしらって季節感を演出
- 梅雨に旬を迎える野菜「ピーマン」「ズッキーニ」「新じゃが」などを“花に見立てて”紹介
- 「カタツムリは野菜が大好き!」など、プチ情報を入れて子どもも喜ぶ読み物風に
イラスト活用のコツ:
壁面と連動させると園内の一体感がアップします。
「紫陽花の花びらに好きな給食を書こう!」という遊びと連動させると、園児参加型で食育にも◎
3. 食育:「噛むこと」の大切さ・梅雨バテ防止食材
6月は「虫歯予防デー」(6月4日)もあり、“噛むことの大切さ”を伝えるにはぴったりの時期。
さらに、梅雨バテで食欲が落ちがちなこの季節に「元気が出る食材」を紹介することで保護者にも喜ばれる内容になります。
▼ネタ例:
- よく噛むことで「だ液」がたくさん出て、虫歯予防にもなりますよ!園では“しっかり噛める食材”も意識しています
- 硬めの野菜(にんじん、ごぼう)、豆製品(大豆、納豆)などをメニューに取り入れて“噛む力”を育てる工夫
- 梅雨バテ対策には「ビタミンB群」が豊富な豚肉や枝豆、発酵食品の味噌やヨーグルトがオススメ!
- 食欲がないときは「香りのあるメニュー」(しそ・しょうが・ごま油など)で刺激をプラスしています
ワンポイント:
保護者の方にも「家でできる“噛む習慣”」として、おにぎりを一口サイズに切らずに出してみる、野菜スティックを加えるなどの工夫も紹介できます♪
4. 衛生週間(6月第1週):手洗いのポイント・清潔な調理場の工夫
6月第1週(4〜10日)は「歯と口の健康週間」と並んで、食中毒対策が意識される時期。
給食だよりでも手洗いの大切さや、調理場での衛生対策について伝えるチャンスです。
▼ネタ例:
- 園では食事前・トイレ後・外遊び後の「手洗いチェック表」を使って、こまめな衛生管理をしています
- 手洗いは「せっけん+20秒」が基本!イラスト付きで“楽しい手洗いポスター”も園内に掲示
- 調理室ではまな板の色分け、調理器具の高温消毒、毎日の冷蔵温度チェックも欠かさず行っています
- 食器は毎日目視チェックのあと、消毒・乾燥を徹底し、雑菌の繁殖を防いでいます
豆知識:
子どもが苦手な石けんのヌルヌルも、歌を歌いながらの手洗いで楽しくクリア!
「手洗いソング」を取り入れて、遊び感覚で習慣づけるとスムーズです。
5. 父の日(6月第3日曜):「お父さんの好きなごはん」特集や家庭との連携アイデア
「母の日」は話題にしやすいけれど、「父の日」はちょっと影が薄くなりがち…。
そんなときこそ家庭との連携を意識した特集で、あたたかいコラムを作ってみましょう!
▼ネタ例:
- 園児に聞いてみました!「お父さんが好きなごはんはなあに?」→人気の答えをイラスト付きで紹介♪
- 保護者参加型!「今月の1品アンケート」で、お父さんの好きな“家族の味”レシピを募ってみよう
- 給食にも反映!「お父さんが好きなカレー風味の焼きそば」「唐揚げ」「おにぎりプレート」などを特別献立で♪
- 家でも一緒に作れるレシピカード「親子でチャレンジ・味噌玉作り」など、簡単レシピをプレゼント
ポイント:
父の日を通して「食事を通じたコミュニケーション」も伝えられます。
「一緒に作って、一緒に食べる」ことで、子どもの食への関心もアップします!
6. 地場産食材:地元の野菜や果物の紹介(例:新じゃが、枝豆)
地元で採れた旬の食材は、新鮮で栄養価も高く子どもたちにも安心して提供できます。
6月は「新じゃが」や「枝豆」が旬を迎える時期。
地域とのつながりを感じてもらえる良い機会でもあります。
▼ネタ例:
- 今月の地場産食材コーナー!「〇〇県の〇〇町で採れた“新じゃが”をカレーに使いました♪」
- 「畑から給食室へ!」地元の農家さんが作ってくれた野菜を紹介するミニ特集
- “新じゃが”って実は皮も栄養たっぷり!園では皮つきのまま調理することで、栄養と美味しさをそのまま届けています
- 枝豆は“たんぱく質”や“ビタミンB1”が豊富!実は「夏バテ予防」にもぴったりの食材なんです♪
アイデア:
子どもたちがわかるように、食材の「育ち方」や「採れる場所」を地図や写真で紹介すると、食への興味もアップしますよ!
7. お弁当の日(導入園向け):梅雨でも腐らない詰め方・彩り工夫
導入園などで「お弁当の日」がある場合、6月は特に食中毒への注意喚起が重要。
保護者に向けてすぐ使える工夫を具体的に紹介しましょう。
▼ネタ例:
- 梅雨時期のお弁当は「よく冷ましてからふたを閉める」が基本です!
- おかずには“味の濃いもの”や“水分の少ないもの”を選びましょう(例:唐揚げ、卵焼き、ひじき煮など)
- 仕切りに“カップ”を使って、おかず同士がくっつかないように!→汁もれ防止&彩りにも◎
- 彩りのポイントは「赤・黄・緑」!ミニトマト、パプリカ、枝豆などで自然な彩りを
おまけ情報:
保冷剤はごはんの上にのせないのが鉄則!
冷やしすぎると、ごはんが固くなってしまいます。
おかずの上あたりにセットするのがベストです。
8. 雨の日レシピ:蒸しパン・温かい汁物などの紹介
ジメジメした季節は、子どもたちの気分も少し沈みがち。
そんなときは、心と体をホッとさせるあったかメニューやふんわりメニューで元気をチャージ!
▼ネタ例:
- 「給食で人気のココア蒸しパン」→蒸し器でふんわり仕上げ!おやつにもぴったりの1品
- 雨の日は「具だくさんみそ汁」で心も体もポカポカに。にんじん・豆腐・キャベツ・玉ねぎなど栄養たっぷり!
- 気分が沈みがちな雨の日に“カラフル野菜スープ”で気持ちがパッと明るく♪
- 梅雨にうれしい「しょうが風味のスープ」や「とろみのあるあんかけ料理」で食欲アップ!
ポイント:
給食だよりにはレシピの一部や調理のコツを紹介して「おうちでも作ってみてくださいね」と一言添えると家庭での実践率も上がります!
9. 園児の声:「好きな給食ランキング」など参加型企画
子どもたちの生の声を届けることで、保護者にも園の様子が伝わりやすくなりますし、なにより子どもたち自身も「給食って楽しい!」と実感できます。
毎月恒例のランキングや感想コーナーにしても盛り上がりますよ!
▼ネタ例:
- 園児に聞きました!「好きな給食ランキング BEST3」
→ 1位 カレーライス/2位 スパゲッティ/3位 メロンパン - ○○組の△△ちゃんより「ハンバーグがにこにこでうれしかった♡」
- 「また食べたい給食はなに?」→みんなの手描きイラスト付きで紹介
- 給食の時間に「おかわりじゃんけん」で盛り上がったエピソードなどもおすすめ
プチ工夫:
かわいい吹き出し風コメントや似顔絵で「発信してる感」を出すと、子どもたちも「自分が載ってる!」と大喜び!
10. 保護者の声:食べてくれた報告紹介や感謝の一言掲載
保護者のあたたかい声を紹介することで、給食室の取り組みに対する信頼感や安心感が高まります。
また、他の保護者にも「うちも試してみようかな」といった前向きな連鎖が生まれやすくなります。
▼ネタ例:
- 「給食で食べたひじき煮を、家でも“おかわり!”してくれました」
- 「家では苦手だったピーマンが、園で食べられるようになってびっくり!ありがとうございます」
- 「メニュー表を見て、子どもと一緒に夕飯メニューを考えるようになりました」
- 「“今日のスープおいしかった!”と、家で何度も言っていました♪」
書き方の工夫:
保護者の声は「匿名+クラス名」程度でOK(例:〇〇組・○○ちゃんママより)。
感謝のリレーとして「来月も募集してます!」の一言を添えると自然な流れで継続できます。
食育の切り口で差をつける!「噛む」と「味わう」の6月戦略

【ねらい】
- 「よく噛むこと」と「味わうこと」の意味を、園児にもわかるようにやさしく伝える。
- 旬の野菜や少し歯ごたえのある食材の導入理由を明確にし、保護者にも納得感を持ってもらう。
- 食べる行動=育ちにつながっていることを意識させる。
1. 「6月4日は虫歯予防デー」から入る導入文案
6月4日は“むし歯予防デー”。実は、むし歯を防ぐためには「よく噛むこと」がとても大切なのです。
お口の中をきれいにしてくれる“だ液”は、噛めば噛むほどたくさん出てきます。
よく噛んで食べることは、健康な歯と体をつくる第一歩。
給食でも「よく噛むこと」が楽しくなるような食材を取り入れています。
POINT:
- 読み手(保護者)に「なるほど」と思ってもらえる豆知識を盛り込む
- 園児にも読めるように、ひらがな多め+やさしい語尾で書くのがベター
2. 食育テーマ①:「噛む」ことが体にも心にも良い理由
▼園児向けに伝えたいポイント:
- よく噛むとお口のヒーロー「だ液」がたくさん出てきて、むし歯バイキンをやっつけてくれる
- 噛むと体が「ごはんが来たよ〜」とわかって、おなかも元気になる
- よく噛むと、強いあごと元気な歯になる!
▼保護者向けの補足:
- よく噛むと満腹感も得やすく、食べすぎを防げる
- 食べることへの集中力が高まり、「ながら食べ」を防げる
- 食材の香りや食感の違いにも気づくようになり、味覚の発達につながる
3. 食育テーマ②:「味わう」経験が「味覚」を育てる
▼保育園で実践する例:
- じゃがいもを「蒸す・焼く・煮る」で食感の違いを体験
- きゅうりやにんじんスティックを使った「かみかみサラダ」
- 枝豆をさやから出して食べてみる(手と口の連動も◎)
▼保護者に伝えたいこと:
- 柔らかい食事だけでなく、適度な噛み応えのあるメニューも大切です
- 「これは何の味かな?」と声かけしてあげることで、子どもの“味わう力”は育っていきます
- 旬の野菜を取り入れることで、素材の味がわかる=“味覚の基礎力”がつきます
4. 6月に使える「噛む×味わう」実践メニュー案
| メニュー名 | 狙いとポイント |
|---|---|
| ごぼうとにんじんのきんぴら | 歯ごたえのある野菜で自然と噛む回数がアップ |
| 蒸しかぼちゃ | 噛みしめることで甘さがじんわり広がる「味わう」食材 |
| 枝豆ごはん | 噛むことで風味が広がる+食感も楽しい |
| 新じゃがのそぼろあんかけ | ほくほく×ジュワっとした食感の変化を体験できる |
| 梅しそ和え | しその香りや梅の酸味を味覚で楽しむ「香りと味覚」の刺激 |
5. 食育だよりや給食だよりでの使い方例(見出し案)
- 「むし歯予防の第一歩は“よく噛む”ことから!」
- 「味覚は“体験”で育ちます。だからこそ、旬を噛みしめよう」
- 「6月の給食は“噛んで楽しい・味わっておいしい”メニュー特集♪」
6. 保護者への発信例(コピペOK!)
🌟おうちでも試してみてください
今月は「かむ・あじわう」をテーマにしたメニューがたくさん登場します。
よく噛むことで味が広がり、自然と食べることへの興味も育っていきます。
ご家庭でも、ぜひ“カミカミチャレンジ”してみてくださいね!
まとめ:6月だからこそできる「やさしい季節の便り」に

6月は梅雨で外遊びも減りがち、イベントも少なめ。
でも、そんな「静かな季節」だからこそ、子どもたちの心にそっと寄り添う「やさしい給食だより」が書けます。
雨が続いて気分も沈みがちになる時期だからこそ──
「今日のごはんで、なんだか気分が明るくなった!」
そんな気持ちになれるように、食を通じて心の晴れ間を届けていきたいですね。
ネタが少ない=チャンスが広がる月!
6月は「運動会」や「卒園・入園」のような大きな行事がない分、テーマやネタの自由度が高い月です。
だからこそ、こう考えてみてください。
「ネタがない月」=「アレンジが効く月」
⇒ 伝えたい“日常のあたたかさ”を自由に描けるチャンス!
・子どもたちの小さなつぶやき
・好きなメニューに込めた想い
・調理のひと工夫をやさしく紹介
そんな“ほんの少しの心配り”が、保護者の心をつかみます。
6月らしい、やさしいトーンで締める一言例(コピペOK)
- 「雨音が聞こえる季節ですが、子どもたちの食べる笑顔は毎日晴れ模様です☀️」
- 「気分が沈みがちな時期でも、給食の時間がほっとする時間になりますように」
- 「“今日なに食べたの?”と、ぜひおうちで聞いてあげてくださいね」
おまけ:6月だよりに添えると映える「やさしい表現」キーワード集
| 季節のキーワード | やさしく伝える表現例 |
|---|---|
| 梅雨 | 「しっとりとした空気の中で、体調を整えるごはんを」 |
| 紫陽花 | 「色とりどりの紫陽花のように、食卓にも彩りを」 |
| 雨あがり | 「雨上がりの空のように、さわやかな献立をご紹介します」 |
| カタツムリ | 「のんびり、ゆっくり、かみしめて食べようね」 |
6月は何もないのではなくやさしく伝えられることがたくさんある月。
雨の日でも、子どもたちと保護者の心がふわっと軽くなるような給食だより──
あなたの言葉で、きっと届きます。











