こんにちは「大量調理の伊達メガネ」です。
給食の大量調理の現場では衛生管理って本当に大切ですよね。
特に「手袋」の使い方に関しては、しっかり理解しておくと安心です。
ここでは、大量調理施設衛生管理マニュアルに基づいた手袋の基本的なルールや使い方、気をつけたいポイントなど、分かりやすくお伝えしていきます。
さっそく見ていきましょう!
手袋の役割と衛生管理の基本
まず最初に、手袋の役割について確認しておきましょう。
手袋を使う一番の目的は、食品や器具が直接、私たちの手と触れないようにすることです。
これは「交差汚染」と呼ばれる、細菌や汚れの移動を防ぐための基本中の基本!
大量調理施設衛生管理マニュアルでも二次汚染の防止で手袋について記載されており、ただ着けていれば良いというわけではありません。
「手袋をしている=安全」ではないので、ここが落とし穴なんですね。
手袋を着けても、不適切な使い方をしてしまうと逆効果に。
正しい手袋の使い方を覚えることがとても大事です。
大量調理衛生衛生管理マニュアルに沿った手袋の基本ルール
「大量調理施設衛生管理マニュアル」で手袋の使い方は細かく決められています。
まずは、手袋の基本的なルールをチェックしておきましょう!例えマニュアルに明確に書かれていなくても基本中の基本です。
- 手袋を着用する場面:調理に直接関わる場合や、すぐに食べられる食品に触れる場合は必ず着用。
- 交換のタイミング:食材を変えるたび、調理場から出入りするたび、または汚れたときにすぐに交換。
- 破損時の対応:小さな破れでも見つけたらすぐ交換。手袋が汚染の原因になることもあるためです。
そして大量調理施設衛生管理マニュアルでは、交換のタイミングが明確に記載されています。
調理従事者等(食品の盛付け・配膳等、食品に接触する可能性のある者及び臨時職員を含む。以下同じ。)は、次に定める場合には、別添2に従い、必ず流水・石けんによる手洗いによりしっかりと2回(その他の時には丁寧に1回)手指の洗浄及び消毒を行うこと。なお、使い捨て手袋を使用する場合にも、原則として次に定める場合に交換を行うこと。
大量調理施設衛生管理マニュアル
- 作業開始前及び用便後
- 汚染作業区域から非汚染作業区域に移動する場合
- 食品に直接触れる作業にあたる直前
- 生の食肉類、魚介類、卵殻等微生物の汚染源となるおそれのある食品等に触れた後、他の食品や器具等に触れる場合
- 配膳の前
こういった手順を守ることで、従業員とお客様の健康を守ることを目指しています。
手袋の選び方:衛生に適した素材で安全に!
手袋の種類についても、使い方を工夫することで効率的に衛生管理ができるんです。
主な手袋素材は次の3種類:
- ニトリル:アレルギーが少なく、強度も高いので長時間の作業向け。
- ラテックス:フィット感が良く操作性も高いですが、ラテックスアレルギーがある人には注意が必要。
- ビニール:コストが安く、短時間の使用に適していますが、耐久性は低め。
施設での作業やスタッフの体質に合わせた素材を選ぶことで、無理なく衛生管理ができる環境を整えられます。
手袋着用前の手洗いの重要性
「手袋を着ける前には手を洗いましょう」と言われていますが、これはなぜかというと、手袋の中で手が汚れていると、手袋が逆に「汚れの温床」になりかねないからです。
意外とこれが軽視されている職場が多いんです。
手袋するから大丈夫でしょって考えているんですね。
それに手が水に濡れると手袋に手が入りづらいんです。
「大量調理の伊達メガネ」は、手を洗っては拭いてパタパタして乾燥させて手袋を装着しています。
手洗いをすることで、手袋を装着した後の衛生状態もぐっと向上します。
手袋着用前の手洗い方法:
- 石鹸をよく泡立てて、手のひら、指の間、爪の下までしっかり洗います。
- 流水でしっかりすすぎます。
- 清潔なペーパータオルなどでしっかり乾かします。
この手洗いは、菌の繁殖を抑えるためにも徹底していきたいポイントです。
手袋の適切な交換タイミング
「手袋をつけたまま長時間作業をしていませんか?」ついつい忘れてしまいがちですが、手袋は作業の区切りごとに交換するのが衛生マニュアルの基本です。
例えば…
- 食材が変わるとき:生肉から野菜、魚介類からスイーツなど。
- トイレに行ったり、外に出入りした後:感染リスクが高い場所との出入りの際は必ず交換!
- 破損や汚れが目立ったとき:破れた手袋は即交換。破損が原因で菌が直接食品に接触する恐れも。
「ちょっとくらい大丈夫…」と油断しがちなポイントなので、意識して交換のタイミングを守りましょう。
手袋をつけたままの作業時の工夫
手袋をつけていると、いつもと感覚が違って戸惑うこともありますよね。
特に油や水を扱う作業のとき、手袋が滑りやすくなることも。
以下のポイントを参考に、手袋着用時の作業を少しでも快適にしましょう!
- 滑り止めつきの手袋を使う:食材が滑りやすいときは滑り止めつき手袋を試す。
- こまめに拭く:手袋が汚れやすい場合は、作業中に清潔な布で拭くと滑りを防げます。
- 動きやすいサイズの手袋を選ぶ:きつすぎると手が動かしにくく、ゆるすぎると細かい作業がしにくいので、適切なサイズ選びも重要です。
大量調理衛生管理マニュアルの理解とスタッフ教育
手袋の使い方をマニュアル通りに守るだけでなく、スタッフ全員が「衛生管理」に意識を持つことが重要です。
どんなに完璧な設備があっても、スタッフの理解が浅ければ効果も薄れてしまいます。
- 実演を交えた説明:正しい手袋の付け方や外し方を実演で見せる。
- 衛生ルールの共有:マニュアルのポイントを定期的にリマインドする。
- 衛生チェックの仕組み:毎日の衛生チェックリストを用意し、誰でも確認できるようにする。
スタッフ全員が「自分ごと」として衛生管理に取り組むことで、より安全な環境が整います。
よくある誤解と手袋使用に関するQ&A
読者の方からよくいただく疑問にお答えします!
- Q: 手袋をしていれば手を洗わなくても良いの?
A: 手袋をしていても、作業のたびに手洗いは必要です。手袋内に菌が繁殖しないためにも、手洗いは欠かせません。
- Q: 手袋をしているときにスマホを触っても大丈夫?
A: ダメです!手袋のまま触れると、汚れがついてしまうので避けましょう。
- Q: 手袋を使いまわしても良い?
A: 使いまわしは厳禁です。使用するごとに新しい手袋を使うのが基本です。
トラブル事例から学ぶ:過去の衛生問題とその対策
「手袋をしているから」と安心していると、思わぬトラブルが起きることもあります。
たとえば、過去の衛生問題から学んでおくと、防げるリスクが増えます。
たとえば、破れた手袋をそのまま使用していたために、食材に異物混入が起きたケースがありました。
その結果、調理した食品に異物が混入し、数名のお客様が体調を崩してしまったという事例があります。
このようなことが起こらないように、私たちも常に注意を払う必要がありますね。
このトラブルを教訓に、徹底した手袋管理が求められます。
- 手袋の定期点検:スタッフが自分の手袋を使用前に確認し、破れや汚れがないか確認する。
- 使用履歴の記録:手袋の使用履歴を記録し、使用のルールを守るよう促す。
- トラブル時の迅速な対応:もし問題が発生した際には、すぐに対策を講じるための手順を明確にしておく。
このように、過去のトラブルを踏まえた対策を行うことで、より安全な調理環境を実現することができます。
実際の現場からの声
ここで、実際の調理現場で働く方々の声を少しご紹介します。彼らの経験から学ぶことが多いですよ。
Aさんの体験談:
「以前、手袋を使わずに生肉を扱っていた時、後で手を洗うのを忘れてしまったんです。後日、お客様から『なんか、肉の臭いがする』とクレームが…。それ以来、手袋の重要性を痛感しています。」
Bさんの体験談:
「新しく入ったスタッフが手袋の交換を怠っていて、野菜の準備をしていたんですが、気づいたら生肉を触った手でやっていた!すぐに教育を見直して、手袋のルールを徹底しました。」
このように、現場でのリアルな体験はとても参考になりますね。手袋の重要性を再確認するきっかけにもなります。
まとめ:安全で快適な調理現場を目指して
最後に、手袋の使い方や衛生管理についてのポイントをおさらいしてみましょう。
- 手袋の役割を理解し、衛生管理の基本を押さえることが大切。
- 適切な手袋の選び方や交換タイミングを意識し、しっかりとした衛生管理を行うことが重要。
- スタッフ教育を徹底し、全員が衛生管理に関する意識を高めること。
- トラブル事例から学び、現場での経験を生かすことが必要。
それから大量調理施設衛生管理マニュアルに書いていないからという理由でやらないは違いますよ。やって当然なことってありますよね?
もし迷ったら保健所の方に相談しましょう。
これからも、手袋を含めた衛生管理を徹底して、私たちの調理現場をより良いものにしていきましょう!
これからの調理現場で、手袋の使い方をしっかり守って、みんなが安心して食事を楽しめる環境を整えていきましょう!